――減衰世界――


減衰世界は枢禍と呼ばれる神が

呼吸をするたび、そのたびに

息を吐けば数々の世界が生まれ

息を吸えば生まれた世界は滅びゆくという

無数の呼吸の中で繰り返された破壊と再生の物語です

あるとき、その世界に生きるものは考えました

息を吸いきった時、全ての世界は滅ぶ

その滅びを生き延びる術はないかということ

そのいちばん最初の試みは成功しました

枢禍の中に生まれた3柱の神が

滅びを生き延びることに成功したのです

そこから枢禍の長い長い歴史が記されました

減衰世界は

そのいちばんはじめのはじめの物語










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